妊娠中、手足や顔がむくみやすくなります。妊婦さんの実に約30%がむくみに悩まされます。
目次
ナゼ妊娠中にむくみ易くなるの?
むくみとは、水分が滞り腫れてしまう現象です。 ナゼ妊娠中にむくみ易くなるかというと、お腹の赤ちゃんへ栄養を届けやすくするためなんです。
どういう事かというと、妊娠すると体内の血液の中の水分量が徐々に増え、34週目に入る頃には通常時に比べ約40~50%も増えます。
妊娠前に比べて血液中の水分量が多くなり、よりサラサラになりますので血液がスムーズに流れ、血栓を防いでくれます。 また、胎盤の循環も良くなり、赤ちゃんに栄養が届けやすくするというわけです。
それに伴い、体内の水分量も増加し、むくみ易い状況になっているんです。
むくみによる悪影響は?
妊娠中期以降、胎内の赤ちゃんが大きくなるにつれ下腹部の静脈が圧迫され、血液がうまく老廃物を運ぶことができなくなります。 そうなると当然カラダの水分は滞りますので、むくみが発生します。
さらに妊娠中は母体からだけでなく胎内の赤ちゃんからの老廃物も加わり、ますますむくみを加速させるんです。
老廃物が排出できなくなると、体内に疲労物質が蓄積し、疲れやすくなります。 妊娠中は何かと体力を使う場面もありますし、精神的にも不安定なので、可能な限り疲れを溜めないようにしたいですよね。
その為にも、むくみぐらいと思わず予防や対策をシッカリとりましょう。
むくみを改善するための7つの秘訣
むくみには様々な原因がありますので、あなたに当てはまる原因を確認し、適切な対策を実施しましょう。
- 塩分の摂り過ぎに注意
- 適度な運動
- 冷え対策
- 整腸作用や利尿作用に効く食事
- 栄養バランスに気をつける
- 衣服による身体の締めつけに注意
- 良質な睡眠
塩分の摂り過ぎに注意する
人間の体は塩分の濃度を一定にしようとする働きがあります。塩分を摂り過ぎると、体は水分を取り込んで塩分濃度を保とうとするんです。その為、ラーメンなど塩分が多い食事をすると、のどが乾くわけです。
外食やコンビニやスーパー等で買ったお弁当やお惣菜は味付けが濃いため、塩分や糖分を過剰に摂ってしまいます。
妊娠中はできるだけ自分で選んだ安全な食材で調理し食することをお勧めします。しかし、忙しい現代人には毎日食事を作ることは難しいですよね。もし外食が続いたときは「カリウム」を多く含む食材を積極的に摂るよう心がけましょう。
カリウムは血液中の塩分を尿として排出する働きがあります。 塩分を多目に摂っていると感じている方は、塩分を減らすのも大事ですが、同時に塩分を排出するカリウムを摂取すると、手っ取り早く塩分濃度を低下させる事が出来るでしょう。
カリウムが多い食材は、海藻類、サトイモ、大豆、切り干し大根などで、摂りすぎた塩分を効率よく排出してくれます。
昆布は水分代謝を良くし、体内に必要な塩分濃度を勝手にコントロールしてくれるので、塩分の摂取が多いと感じている方には特にオススメです。高血圧の予防にも良いと言われ、カルシウムや鉄分、食物繊維など、ミネラルも豊富で妊娠中におすすめの食材です。
また、切り干し大根や干しひじきなどの乾物は食物繊維も豊富。妊婦にとっては有り難い食材です。自炊の場合も外食でも、このような食材を使ったメニューを意識して選びましょう。
適度な運動を取り入れる
運動不足だと、全身の血行が悪くなります。 血行が悪くなるという事は、血流が滞り、水分も滞りますのでむくみの原因に。
運動不足によって筋力も低下しますので、リンパの流れも悪くなり、筋肉によって血液を心臓に戻す力も弱まります。運動不足はむくみの大きな原因なんですね。
身体を冷やさない
体の冷えとむくみは密接な関係があります。冷えると代謝が悪くなって水分が滞りむくみへ。むくむと筋肉が硬くなるので血液の循環が悪くなり冷えへ。
卵が先かニワトリが先かみたいな感じですが、ともすれば悪循環におちいる可能性もあります。逆に、どちらかを大きく改善すれば、相乗効果で両方改善できる可能性もあるという事ですね。
実を言うと、冷えは日本人女性の約8割が悩んでいるんです。体の冷えを改善できればむくみ解消だけではなく、代謝もアップし免疫も向上し、と良い事ばかりです。
下半身を温める
適度な運動をとり入れましょう。無理をしないよう心がけ、ゆっくりと散歩をしたり、ストレッチをする程度がオススメです。
冬はもちろん、夏でも冷房で下半身はすぐに冷えてしまいます。冷やさないために、靴下やレッグウォーマーをはいたりフットバスをしたり、保湿クリームを塗りながら足をやさしくマッサージするのも良いでしょう。
体を内側からあたためる
体を内側から温める手段としてオススメなのが葛湯です。食物繊維も豊富で整腸作用にも期待が持てます。また、ショウガやにんにくなどを料理の風味付けに利用するのも良いでしょう。
食事に整腸作用や利尿作用を高める食材をとり入れる
水分を排出すると聞くと、あなたは『尿を出すこと』を一番に思い浮かべるでしょう。実は、『大便を出すことが最大の水分排出方法であること』はあまり知られていません。大便には多くの水分が含まれているんです。
小豆は強い味方です。利尿作用、整腸作用どちらにも高い効果がありますから。かぼちゃは水分の排出を助け、体を温めてくれる優秀な野菜です。これらの食材を積極的にとりたいですね。
つまり、むくみ予防には便秘にならない事が大切です。妊婦さんの必須栄養素である葉酸は、造血作用によって老廃物の排出を促し、便秘にもなりにくい体質へと近づけます。それ以外でも葉酸はメリットが多数ありますので、妊娠中に限らず産前産後も積極的に摂取したいです。
⇒『妊娠中や産後ママの美容と健康に葉酸のうれしい4つの効果!』
栄養バランスに気をつける
栄養バランスが悪くなる事でもむくみは発生します。妊娠中はお腹の赤ちゃんにも栄養を供給していますので、妊婦さんは栄養不足におちいりがちです。
栄養が足りないと、筋肉が衰えて血液、水分の循環が滞ります。また、水分の排出も上手くいきません。
既に説明したように、体を温める食材などを積極的に取り入れつつ、様々な栄養素をバランス良く摂取するようにしましょう。
「バランスの良い食事」って頭では分かっていても、忙しかったり面倒だったりで中々思うようにはいきませんよね。
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衣服で身体を締め付けない
妊婦さんは短期間でボディラインが大きく変わります。ですので、妊婦さん用に作られたマタニティウェアを着用する事が必要になります。
普通の服だと、カラダを締め付ける構造のものが多く、血流が阻害されてむくみの原因にもなります。
マタニティウェアというと、デザイン的にちょっと...という方もいらっしゃいますが、最近ではデザイン的にも妊婦服には見えない、スタイリッシュな妊婦服が多数販売されています。
価格も手頃で妊婦さん目線で機能的にもこだわった商品が多いです。むくみ対策に限らず様々なメリットがありますので、検討してみると良いでしょう。
良質な睡眠を十分に確保する
良質な睡眠を十分に確保できていれば、新陳代謝が活発になり、水分が滞ることもありません。
反対に睡眠が不足すると、水分が滞りますのでむくみ易くなります。睡眠不足は大きなストレスにもなりますので、1日6~8時間は睡眠時間を確保するようにしましょう。
寝るときは足を高くすると水分が溜まりにくくなり足のむくみは軽減します。足の下にクッションを置くなど、工夫してみると良いでしょう。